小田駿一 個展「OBLIVION」@KYOTO二手舎にて文筆調香をいたしました。
小田駿一が切り取る抽象性に満ちた世界観を実際に屋久島の精油を織り交ぜて表現。
空間に入った瞬間に屋久島の神秘的でどこか懐かしい香気を来場者の方々に体感いただき
視覚と嗅覚から小田駿一の作品を味わえるひとときを実現いたしました。
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プラスチックな生活で現代人が失ったものは何か。
効率性と利便性と共に失ったものは何か。
人間はそれらを失ったのではない。忘れているだけなのだ。
屋久島の大自然が織りなす複雑性と抽象性に満ちた香気は
人間に起源を思い出させ、人間を原点に立ち返らせる。
苔むす岩岩。ひとひらの花弁。幾千の年輪。雨後の湿気。
我々人間は万物の一片であり、万物は我々の血縁だ。
生物としての人間がコンクリートに囲まれながら忘れたものが屋久島にはある。
生物としての人間に戻る瞬間がそこにはある。
OBLIVION BLEND
屋久島に足を踏み入れた者だけに訪れる悠久の記憶を香りに。